メッキシールチェーンはメンテナンスフリーでも大丈夫というのは本当か?
最近話題になる事が有るメッキされたシールチェーンはメンテ不要説
最近、ちょいちょい聞くことが多くなってきた「メッキシールチェーンのメンテ不要説」。これって本当なのでしょうか?
この説を唱えている人の解説を見ると、なるほど理論が理路整然と分かりやすく説明されており、個人的にも間違っているとは思わないです。 ただ、「いくつか触れられていないところもあって、そこはどうなの?」と思わなくもない。
という訳で、「実際に試してみるか!」と思い立ったのが約一年前。実はこの時から、あえて注油をせずにいました。
で、あと一か月ほどで一年。距離にして約7000キロほど走行しています。その結果がこちら!

どうですかね? 因みにこの一年間、チェーンの引き代に変化が出るほどは伸びていません。この間ずっと無給油ですが、スプロケットの摩耗も僅かです。
「じゃぁ無給油で良いんだ!」と思ったあなた!ちょっと待った!これを見てくださいな。

これは先日の雨天走行後のチェーンです。よく見てください、錆(サビ)が付着しています。
このサビはどこから来たかと言うと、主にはローラーブッシュから出てきています。もう一つの発生場所はドライブスプロケットです。
このチェーンはミドルレンジの製品なので、ブッシュまでハードなメッキが掛かっていないのは承知しています。そのためブッシュからのサビは想定内ですが、ドライブスプロケット側のサビは「やっぱりな」といった感じです。
もしフラグシップモデルのチェーンであれば、ブッシュのサビは出なかったかもしれません。しかし、ドライブスプロケットはスチール製ですからどうしても錆びます。 しょっちゅう走行していれば、ブレーキディスクと同じでサビてもすぐ取れますが、長期保管で湿気が多い場所だったらどうでしょうか? チェーンは錆びなくても、スプロケットは錆びてくると思うのですがどうでしょう。
メーカーは何て言っているか?
では、ノーメンテについてメーカーに問い合わせるとどうなるか?
以前、EKチェーンの人に聞いたことがありますが、「メンテナンスは行ってください」と回答されます。 チェーンを劣化させるのはサビだけではありません。埃や泥、日光の紫外線、水分そのものでも劣化します。それらから保護するためにも定期的な清掃と注油は必要、というのがメーカーの見解です。
これも間違いでは無いと思います。サビだけがチェーンを劣化させるわけではないですからね。メンテ不要論の方もシールの劣化については触れられていませんが、これはどうなんでしょうか。
ノーメンテ=ノーチェックでは無いという事
皆さんは「ノーメンテ」というと「チェックも不要」と思っている人が多いんじゃないかと思うのですが、どうですか?
「メンテナンスフリー」と「チェックフリー」は違います。このことを忘れてはいけません。
なぜメーカーが「メンテナンスが必要」と言うかといえば、どんな使われ方をしても絶対にメンテナンスが不要な魔法のパーツではないからです。 基本的に清掃が行き届いていて、サビやシールの劣化が無い状態であれば、相当な距離を注油無しで走行できるのは今回の私のテストでもわかりました。ですが、劣悪な条件下でも同じようにいけるかというと、そうではないと思います。
したがって、メーカーとしては「不要」と言ってしまうと、チェックすらしないで保管状態も悪いまま放置され、結果的に「クレームの嵐」になるのが容易に想像できます。そのため、最悪なケースを想定して「メンテナンスをしてください」と案内しているのだと思います。
まとめ
まとめると、「定期的なチェックと清掃が行き届いていれば、メッキチェーンは注油しなくても相当な距離を走行することは可能」。 そういうことになるかと思います。
……と結論付けようと思ってたんですが、これを書いていて「なんでチェーンのメンテ論争って荒れるんだろうな?」と考えました。 行きついた答えは、「みんな、それぞれ目指しているゴール(目的)が違う」という事です。
具体的には以下のように分かれます。
- 少しでも長持ちさせたい派 チェーンの寿命は通常約2万キロ程度ですが、それを超えて長く使いたい人は、やはりこまめに注油・清掃した方が長持ちします。
- 消耗品と割り切る派 チェーンは消耗品と割り切って、交換前提で乗るなら「2万キロノーメンテ」でも全然かまわないわけです。
- 競技・シビアコンディション派 競技などをしている人は、ゲージでこまめにチェックして伸び始めたらすかさず交換します。そういう環境にいる人は、むしろ「ノーメンテで十分(すぐ替えるから)」と言うでしょう。
- 手軽さ重視派 いちいちオイルを注すのが面倒くさいという人は、手軽なスプレー式のルブを使ってサクッとメンテするでしょう。
結局、みんな目指しているところが違うから荒れるんだなと思った次第です。どのメンテ手法も、それぞれの目的に照らし合わせれば間違いではないんですよ。なので、自分のスタイルに合った好きなメンテを選んでね、ということです。
最後にこの一言で締めておきます。 みんな目指すゴールが違うから、みんな違ってみんないい!
わかお
ではまた。













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