誤解なく伝える事の難しさ
しばらく前の事ですが
メッキチェーンは注油不要と話している人がいて、傍で聞いていたのですが、説明不足で誤解されそうだなぁと思ったんですね、以前私自身こんなことを書いているのですが。
もともとのメンテ不要を言われている人もあくまでフラグシップモデルの金メッキチェーンと言っているんですよね、だけどこの間不要といっていた人はそのことには触れてないんですよ、メッキチェーンが注油不要とだけ言ってるわけです、それに注油は不要でもチェック不要ではないし、条件によってはメンテナンスをしないと劣化を早めることも有りますしね、読み取る側に誤解なく伝えるのは難しいなぁとその話を聞いてて思ったわけです。
私自身の記事でETCアンテナの移設記事を書いたときにアンテナがダサいので移設すると書いたところプロの仕事にケチをつけてるくせに、やってることは素人仕事甚だしいとお叱りを受けたことが有ります。
もちろん私にショップの仕事にケチをつけるつもりはなく、ショップの意図を十分理解したうえで自己責任でカスタムにも邪魔ですしアンテナが見えるのは少々カッコ悪いと思ったのでダサいと書いたのですが、確かにケチをつけているようにも受け取られる書き方でこれはいかんと反省した次第で自分の思いを誤解なく伝えるのは難しいなと。
私なんかも、一応情報発信してる一人ですから、以降気を付けているつもりですが勘違いや無知から間違えた情報や誤解を招く情報を伝えたりして指摘を受けることも有るのでホント気を付けないと思います。
自身のインプレ等で
思う事なんですが使い方が限定される物ならそれほど困らないんですがタイヤやバイク車両等その商品に何を期待しているかが幅広いものの場合(勿論ある程度期待している所は限定はするでしょうが)などはインプレに困ったりすることが有ります。
偶にあるのが商品イメージとちょっと違う方向性の商品だったりする場合なんかはそんな感じですね。
例えば、スポーツタイヤのつもりで使ってみたら意外にスポーツよりもツーリング向きな性格のタイヤだったとかそういった場合使う側の受け取り方は二通りに分かれると思うんです、スポーティーな乗り味と走りと期待してたら全然だめだこれってなる場合と思った以上にツーリング等に向いてるじゃんと思うかといった感じですね。
商品企画と使う側の意図にズレが少ない商品ならインプレも限定される中での良い悪いで済むんですが、使用用途が有る程度広い製品はどうインプレをすればいいか悩むことも。
こういったものの場合興味を持つであろう層と一番興味を持ちそうな層が連想するイメージと違うという事も有るのでそれをいかに伝えるかに悩んだり、まぁそういうトリッキーな製品がそうそうあることは無いとおもいますけども、そういうのが有るとどう評価すべきか悩んじゃいますね。
絶対評価ではなく相対評価ということ
私のバイクにいろんな人に乗ってもらったりを良くしますが、当然ですが人によって評価は様々です。
人によってはドンツキが気になるという人もいればドンツキが少なくて良いねという人もいるんですよ。
同じバイクなのに乗る人で評価が180度異なるんですね、これは乗り手の普段乗りのバイクが違うんですよね。
実はドンツキきついという人はミニバイク乗りの人で、ドンツキ少ないっていう人は排気量大き目のシングルスポーツバイクに乗ってる人だったりなんです。
これって人ってなかなか絶対的な評価って難しいし、結局は良く知っている物と比べてどうかという評価を下しがちだと思うんですよ、もちろんものすごく沢山のバイクにとっかえひっかえ乗って評価しているような人で有ればわかりませんが。
つまりは物を評価する物差しは絶対評価ではなく、相対評価なのだということをインプレなどを見る側はよく理解しておかないといけないと思うんですね、私は相対的な評価を読む側にどう伝えたらイメージしやすくなるかを考えながら書いてはいるつもりなんですが、感じたところをうまく共通したイメージとして伝えるのはとても難しいと感じてます。
ネガ=ダメでは無い
当然のことながら、製品を使っていてネガは必ずあると思います、ですがネガは必ずしもダメと言う事でも無いんですよね、このネガよりもこのメリットを優先した結果という事だってあるわけですから。
或いはコストの問題や単純に時間が足りなくて発売までにベストに持っていけなかった、そういう場合も有るでしょう。
ただ、メーカー側の方向性と自分の思う方向性や期待との乖離というも有るので思わず何だこりゃ?って思う事も有るんですが、そこでつい感情が入ってしまってコレジャナイこうだ!とかこんなのアカン!とかとなって思わず感情的に評価を下しちゃうと色々と起こることが有ったりするので気を付けてはいるのですが。
若いころにある車を試乗した感想を結構辛辣に言ったことがありまして、ずいぶんと反論をされたことが有ったりします。
反論した方は元その車種のユーザーで、かつての愛車を悪く言われるのは面白くないと言われて、これはこういうところを重視してるんだ、ここはこう割り切られてるんだと色々と言われたんですね、当時私としてはそんなことは百も承知でそれでも不特定多数が使う市販車をこんな風に仕上げるのはいかがなものか?という思いで有ったのだけど、当時若かった私は絶対こうであるべきだ、こんな風に仕上げたメーカーは何を考えているのか!とか思ってました。
色々経験を経ていろんな製品の製造に携わることも有り、メーカーの中の人も、上層部からの指示等で当時こういう仕様でやらざるを得なかったりやコストなどいろんな制約の中で何とか仕上げたんだろうなと今では思う事も出来ますが、当時の私は無知で理想論ばかりであったなと今では思いますし、メーカーの実験部や開発の人の苦労も何となくわかるようになったので今ならこんな事は言わないでしょうけど。
ネガが必ずしも駄目となるかというと必ずしもそうではなく使用目的が変われば逆に良いとなる場合もあるわけですし、そこは人によって評価が分かれる事でもあります、なのでその辺の表現や塩梅がなかなか難しいなと個人的に感じてますネガはネガとしてうまく伝えつつ、メリットとしても伝えられるようにできれば良いんですが、なかなか難しいですね。
最後に
使用用途が限られているものであれば比較的良い悪いの判断はしやすいですが、使用用途が幅広くさらには趣味性も高いバイクや車等は単純に良い悪いと言い切れない場合もあり中々単純に評価出来ないものがありますね、ですので世に出回るインプレを鵜呑みにせず、最終的に自分にとって良いかどうかは自分で判断する必要が有ると思います。
そして自分の好きなものに否定的な評価を下している人を見てもそれは単に好みや目的の違いであって、その製品の絶対的な良い悪いを言っているということでは無いという事をよく理解しておく必要が有ると思います。
我々はつい好きなものを否定的な言われ方をすると感情的になって反論どころか相手そのものを否定していこうとしがちです、そういったことで炎上したりという事を何度も見てきていますが、そんなことをするのはおかしな話だという事はよく理解しておく必要が有ると思います。
そして私のような表現者は、なるべくフラットにかつどういう条件や目的でどう評価したのかというのを表現する必要があるなぁと表現の難しさをいつも感じています。
いつか思う事がきちんと文章で伝えられる日が来ると良いのですが。
ではまた。
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