最近の2輪用エアバック事情とこの先に期待する事
この間
無限電光のヒットエアについてどう思いますか?購入を検討しますか?と聞かれたので、とても良い製品だと思います。
購入は街乗りでは乗り降りの際にワイヤーの取り外しが多くなるので今のところ購入に至ってないですと答えたんですが、気になってきたのでちょっと調べてみました。
最近の二輪用エアバッグ事情
ここでは乗車用のエアバッグで人体に取り付けるタイプのエアバッグについてのみの話になります、ホンダなどは一部車種に車体にエアバッグが付いているケースもありますがここでは割愛します。
二輪用のエアバッグは起動方式には車体と人間をワイヤーでつなぎ、車体から人間が投げ出されたら起動する方式と、エアバッグにセンサーが内蔵されていて転倒などの衝撃を感知して起動する方式に分かれます。
国内で入手可能なメジャーなメーカーはヒットエアとアルパインスターズとダイネーゼですかね。
ここでは主に一般公道で使用するタイプの話になります、サーキットで使用するモデルはまた微妙に仕様が違ったりします。
ワイヤー式の代表格ヒットエア
ワイヤー式で有名なのはヒットエアですね二輪用のエアバッグを早くから製品化しています。
車体とワイヤーで接続し事故の際に投げ出されてワイヤーが引っ張られると作動する仕組みです。
各社にOEMで採用もされていて、世界の警察での採用もされているようです。
インフレーターは炭酸ガスで作動します。
単独式エアバッグの老舗ダイネーゼ D-AIR
ダイネーゼのD-AIRは2000年にプロトタイプが発表されました。
当初は車体にもセンサーを取り付けていましたが現在はスタンドアローンで動作するようになっていますね、自社製のジャケットやスーツ専用でしたが、最近ベストタイプの製品を発売し始めて着る服を選ばなくて済むようなモデルも、ラインナップされてきています、面白いのがインナーとしてもアウターとしても使用OKとのこと。
インフレーターはよくわからないんだけどボンベと表しているので炭酸ガスなのかな?
もう一つの単独式エアバッグ アルパインスターズ テックエアー5
アルパインスターズは今回テックエアー5というのを出してきています。
以前はジャケットやレーシングスーツに接続して使うようになっていましたが、単体使用できるようになっていて着るウエアを選ばなくて済むようになりました(エアバッグ展開用に4センチくらいの隙間ができる必要はあるそうですが。
インフレーターはガスボンベと書かれてたりするので炭酸ガスかと
ダイネーゼもアルパインスターズもエアバッグの容積を必要最小限にして展開速度を高くしている感じですね、あとは気になるのがどちらも他のプロテクターとの併用を考慮されていない気がするのですがどうなんでしょうね?ヒットエアはアウターとして着るので併用前提ですが、ダイネーゼはアウターもOKなのでまぁ使えますがアルパインスターズは併用するのを考えてない気がするのは気のせい?まあ使えるでしょうが展開代を考慮しないといけないのでソフトタイプのプロテクターのインナーを着てその上にエアバッグといった使い方になるかな?
さらに最近ヒョウドウからエアバッグが出ましたね
各方式のメリットデメリット
ワイヤー方式単独方式のそれぞれのメリットデメリットはやはりあります。
ワイヤー方式のメリット
やっぱり価格ですね、ワイヤレスに比べるとシンプルな分やはり安いです、あとは展開後に破損が無ければ自分で再リセットすることができ、一本1200円位の炭酸ガスボンベを交換するだけなのでランニングコストも安いですね。
メーカーでの点検も3年間は無料でやってくださるようなのでこれも良いですね。
ワイヤー式のデメリット
これはもう作動にかかる時間ですね、展開にかかる時間が単独式に比べて一桁違うんですよね、結構速いとはいえ、少しでも速い方がいいのは確かで状況によっては展開が間に合わないケースもあるかと思います。
あとはワイヤーの付け忘れが有ると意味がないことでしょうか?まぁそういうことはめったにないとは思いますけども。
単独式のメリット
単独式のメリットは展開速度の速さですね、後は立ちごけのようなことでは展開しないといったところでしょうか、ワイヤーで引かれないと展開しないのと違ってライダーが危険と判断されると展開するので対応できるシチュエーションが多いです。
単独式のデメリット
もうこれは価格ですね、やっぱり高いです、最近でこそリーズナブルな製品が出てきましたが。
あとは電気仕掛けである以上バッテリーに充電が必要で連続使用が26時間から30時間程度なので通常の使用であればバッテリー切れの心配は無いとは思いますが、何日もツーリングで出かける場合は充電は必要になりそうですね、あとバッテリーの寿命がどの程度あるかもまだ未知数ですよね、数年でバッテリー交換でメーカー送りになると費用に寄りますが安くはなさそう。
あとエアバッグ展開した後はメーカーに送り返してメンテナンスとリセットが必要でエアバッグも交換するようです、その費用もアルパインスターズはまだはっきりしてないですが、ダイネーゼが工賃で25000円にさらにエアバッグ代だそうでコレはかなり高額ですね、展開するようなことがあってはならないですが万が一展開して再生するのにエアバッグ購入代金の半分近くがかかるのはきついなぁというのが正直なところでしょうか?命には代えられないだろう?というもののやはりねぇ。
その中でヒョウドウのエアバッグが結構ランニングコストが人によっては抑えられるかも?って感じになってきてますね。
これからの2輪用エアバッグに期待する事
二輪用エアバッグに期待することは一番はコストダウンにつきますかね、これはランニングコストも含めてもっと安くなって欲しいですね、安くなってきたとはいえ、まだまだおいそれと導入するには勇気がいる価格ではあると思います。
あと、一度展開したらその後はもう再生するまで使えないという点は個人的にはどうだろう?と思います(ヒョウドウ除く)、というのも車のエアバッグなどは展開する時点で、ほぼ自走不能な場合でしょうが、バイクの場合はそうでないケースも有りそうな気もするのですが、その程度では展開しないんですかね?ヒットエアの製品は予備ボンベ持っていれば破損さえなければ再生可能なので良いのですが、ダイネーゼもアルパインスターズもメーカーに送り返さないとリセットできません。
エアバッグ無くても運転は出来ますが、その帰りにもう一度事故が無いとは限らないですしね、せめて二度の展開には対応できるようになっていると良いのになって思います。
まとめ
二輪用エアバッグはどの製品も有れば確実にリスクを下げてくれる素晴らしい製品であると思います。
なので積極的に使用するのは素晴らしいと思いますが、それはあくまで補助的なもので、まずはちゃんとプロテクターを装着するのはマストだと思います、エアバッグだけに頼ると万が一展開すればそのあとはプロテクター無しになってしまいますしね。
そして何よりプロテクターもエアバッグも鉄壁の鎧ではないです、あくまでもリスクを低減してくれるものでしかないのを忘れてはいけません、一番大切なのは事故を起こさない運転を心がける事が最も肝要なのは忘れないで欲しいと思います。
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